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What are you doing?Vol.1<後編> ひとみ&じゅん

ひとみさん&じゅんさん
※じゅんさん(動物看護師・36歳/写真左)、ひとみさん(獣医師・36歳/写真右)

GL編集部がオンナノコ×オンナノコのロールモデルにインタビューする特集”What are you doing?”第1弾に登場していただくのは、住之江公園南トート動物病院のひとみさん・じゅんさんカップル💛
昨年夏、レインボーフェスタ!※1で平等結婚式※2を挙げられたお二人。
※1関西レインボーパレードと同時開催される性の多様性をお祝いするお祭り
※2…レインボーフェスタ!にて行われたお互いの合意のみに基づいて成立し、これからを誓い合うセレモニー

明るく気さくな笑顔のひとみさんと、ほんわか周囲を和ませるじゅんさん。優しく暖かな雰囲気の、素敵なカップルさんでした!
前編に引き続き後編では、ご両親への結婚式の報告、その後の新しい生活、獣医の夢と挫折のエピソード、そして悩めるオンナノコへのメッセージなどをお届けします!

 

ご両親へ結婚式の報告、パートナー関係の法的証明に向けたふたりの生活

―ひとみさんのお母さまはTwitterで拡散されてきた平等結婚式のツイートをたまたま見かけたため、報告より先に知っていたそうですね。じゅんさんのご家族は平等結婚式のご報告をされたときどのような反応がありましたか?
じゅんさん:私のところは、私がそうしたいなら、そうしていいよという感じでした。それに私たちが平等結婚式に出ることを喜んでくれましたし、写真も欲しいと言ってくれて何の問題もありませんでした。
ひとみさん:一波乱的なことはなく、どちらかと言うと、何もなさ過ぎて拍子抜けしました(笑)運が良かったんだと思います。
―カミングアウトしたら、受け入れてくれるだろうという雰囲気は日頃から感じていましたか?
じゅんさん:あったと思います。でも、未だにどこまでセクシュアルマイノリティについて理解してくれているのかは分からないです。最初は「(ひとみさんと)ずっと一緒にいたい」というのを「友達同士で助け合う」という意味で捉えていたかもしれないです。私たちの関係について両親の方からは全然聞いて来ないので、私たちの方から「恋人同士です」と主張するのも気恥ずかしくてできませんし。でも結婚式を挙げた今は、私たちがカップルとして一緒にいたいんだということをきっと分かってくれていると思います。

―これからのふたりの生活に向けて、式を挙げたり、披露パーティーをしたりする以外に、何か行いましたか?
ひとみさん:今、公正証書※3を作っています。友人の弁護士にお願いしました。戸籍謄本が必要だったりして、まだ下書き段階です。主な内容としては、生計をともにすることや、お互いに何かあった場合のことを取り決めているパートナーシップ契約書。これは貞操義務(守操義務)を負うことも含まれています。そして、それぞれの遺産や共有の遺産を誰が受け継ぐのか意思を反映させた遺言書も公正証書の内容に入れています。

※3…公証人が法律に従って作成する公文書で高い証明力がある。

下書き段階の公正証書をお持ちくださいました!

―公正証書を作るのには、どれくらい費用がかかりますか?
ひとみさん:弁護士さんや司法書士さんに依頼すると、人にもよりますが、3~5万円くらいかかるそうです。作った後、公正役場で手続きするのに、さらに5万円くらい手数料がかかるので、少なくとも10万円くらいはかかってしまいます。
―公正証書を作るきっかけは何だったのでしょうか?
ひとみさん:家を買ったことがきっかけです。現在、家は私の名義なので、私に何かあったとき、じゅんが住めなくなる可能性があります。母は、じゅんをパートナーと認めてくれていると思うのですが、まだ親戚にはカミングアウトをしていないので、もし何か起こったときに、じゅんに不利益なことがないか心配でした。じゅんからもローン返済に充てるお金を払ってもらっていますが、私たち二人の共同名義で住宅ローンが組めない※4んです。家も住宅ローンも私一人の名義なので、公正証書を作って家などの財産についてもきちんとふたりのものだと証明できるようにしようと考えました。
※4…実質的に親子もしくは夫婦に限られていることが多い

―お二人の共同名義で住宅ローンを組むのに、この公正証書は使えるんですか?
ひとみさん:銀行の判断次第だと思いますが、前例を聞いたことがないので難しいと思います。
―公正証書を作るのに、どれくらい期間がかかりましたか?
ひとみさん:年末に弁護士さんに頼んで、正月明けすぐに下書きをいただけました。LGBTに関して詳しい方にお願いすることができました。LGBTなどについてあまり知らない方に頼んでいたら、もっと時間がかかったと思います。来週もう一度弁護士さんに会って、正式なものができたら、戸籍謄本が手に入り次第、公証役場に提出します。(本取材日は、2016年2月7日)
―養子縁組は、考えましたか?
ひとみさん:少し考えました。でも、同い年なのに母娘となるのがどうしても嫌でした。それに、一度養子縁組をしてしまうと、今後日本で同性婚が認められたときに養子縁組を解消(離縁)しても、婚姻関係を結ぶことができないかもしれないのも嫌でした。なので話し合いの結果、養子縁組はせず結婚ができる法律が整うのを待つことにしました。

―家を買って、結婚式を挙げ、公正証書を作り、どんどん“家庭”が出来上がっていると感じます。どんな家庭にしたいですか?
じゅんさん:私は今のままがいいですね。不満はないです。
ひとみさん:2人だけの閉じこもった世界を作るのではなく、開かれた家庭にしたいですね。友達もよく遊びに来て一緒にわいわいホームパーティーなどが出来るような感じがいいです。2人だけの時間も必要ですけどね。

お二人が平等結婚式というセレモニーの面だけでなく、公正証書など社会的な面からも生活を築き上げていらっしゃるという、大切なことを話してくださいました。そこで、お二人の生活の大きな時間を占める動物病院でのお仕事についてもお聞きしたくなりました。その原点である、ひとみさんの獣医の夢についてお伺いしました。

 

獣医を目指し大学受験に備える高校生活。同級生へ抱く恋心…

―獣医を目指したきっかけは何だったのですか?
ひとみさん:まず、とても動物が好きだったからです。私は子どものとき、よく野良猫を拾って世話をしていました。当時、非常に多くの野良猫が殺処分されていると知ると同時に、それを防ぐために野良猫の去勢、避妊をする活動があることを知ったんです。その活動を素晴らしいと思い、自分もやりたいと思ったのがきっかけです。

―獣医になる夢を目指す中で、挫折の経験などあれば教えてください。
ひとみさん:挫折はたくさんありました。獣医になりたいと初めて思ったのが中3だったので、大学受験までに準備期間あったはずなのに、合格するまでに2浪してしまって。浪人中は「合格したら高3のときから好きだった初恋の子に、想いを伝える」というのを目標に、モチベーションを高めて頑張りました。
―その告白はどうなりましたか?
相手の子はノンケだったんですが、そのときは「ありがとう」で済まされてしまい当時はかなり落ち込みました。でも今考えると、突然告白されて相手はとても戸惑ったと思うのですが、私を傷つけないように最大限の配慮をしてくれたのだと思います。大学に入学してから男性に交際を申し込まれて、お付き合いしたこともありましたが、手をつないだりしたときになんか違うなと思って、私は女の人が好きなんだと改めて思いました。高校生のときからの恋は結局10年くらい引きずりました。でも様々な人と出会ったり、またお付き合いをしたりして時間が経つにつれて次第にショックは和らいでいって、今はこうして落ち着いた次第です(笑)

高校生の頃の恋の悩みや、大学受験での苦労などを乗り越え、現在動物病院開業という夢を実現させたひとみさん。そしてその動物病院を一緒に支えるじゅんさん。悩みながらも目標に向かうオンナノコに向けてお二人にメッセージをお聞きしました。

 

悩むオンナノコへ向けて、「早く見切りをつけて次のところに行くのも大切」

―目標を見失いそうなときはありましたか?
ひとみさん:一番最初に勤務した病院で、目標を見失いそうになる経験をしました。その病院は動物やスタッフに対する態度がとても厳しかったんです。動物病院が自分の思い描いているものとは違いすぎて、動物病院はこんなところばかりなのだとしたら自分はやっていけないと思いました。獣医になることだけを目標にしてきたので、本当に落ち込みました。獣医の仕事は、動物病院勤務だけでなく、公務員として公衆衛生に携わる仕事もあります。でも、その仕事では動物に直接関わることは出来ないので、それは自分のしたいことではないと考えました。だから、1つの動物病院だけを見て獣医の仕事を諦めるのはまだ早いと、せめてもう一つ別の動物病院を見てから今後の仕事について考えようと決めました。そして実際に別の動物病院に行ってみたら、自分の思い描いていた理想に近い病院だったので、ここならやっていけると思いました。だから、もし1つのところで無理だと感じたら、もうひと踏ん張りしてもう1つ別のところを見て欲しいなと思います。精神的に病んでしまって取返しがつかなくなる前に、早く見切りをつけて次のところに行くのも大切だと思います。もうひと踏ん張りするのは確かにしんどいです。でも、どこかに自分の気持ちに合っているところがあると思います。私は精神的に強い方ではないです。でも、そんな私も頑張れたから、きっとみんなも頑張れると思います。

笑顔がどこかしら似ている気がするお二人。

―目標に向けてどうやってモチベーションを上げたらいいですか?
ひとみさん:私は、頑張らないといけないときにはだいたい恋愛が絡んでいたので、それをモチベーションにしていました。自分でも意外だったのですが、私は好きな人が出来ると、その相手しか見えなくなってエネルギーをつぎ込むことをいとわない性格みたいです。じゅんと出会って気持ちが落ち着いた今は、なかなか次の目標に向かって猪突猛進するのが難しくなってしまっていますが、頑張るしかないですね(笑)人それぞれに性格があるので一概にこの方法がいいとは言えませんが、私のように恋愛をモチベーションにするのもアリだと思います。
―じゅんさんは目標に向けてどのようにモチベーションを上げますか?
じゅんさん:私は、自分の大切な人にお願いされると頑張ろうと思いますね。実際、動物看護師の資格を取って欲しい、車の免許を取ってほしい、レインボーフェスタ!で平等結婚式を挙げたいというのも、ひとみちゃんがやって欲しいと言ってくれたから頑張れました。

時々目線を交わすお二人。

貴重なお話をありがとうございます。
高校生の時の恋の悩みや、獣医としての挫折を経て、公私ともにお互いを支えあうお二人。現在は法的なパートナー関係に向けて着実に歩まれているなど、大切なことをお聞きすることができ勇気づけられました。

お二人が今後も幸せでありますように心よりお祈り申し上げます💛ありがとうございました!
では、次回のWhat are you doing?もお楽しみに♪セクマイのオンナノコの今、これまで、これからをお届けしていきます!

Text by:anna
兵庫県・春から大学2回生
最近、色々な人と会うのが楽しいです💛

Edit by:Pon
百合の花園に生息。ひとみさん&じゅんさんのお話にセクマイの明るい未来を感じました!

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What are you doing?Vol.1<後編>ひとみ&じゅん
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